RAQUL(Electric screwdriver)
片手でON/OFFが簡単に可能な、ポータブル電動ドライバーのリニューアルプロダクトデザインです。
以前にデザインに携わらせていただいた、同社の「レーザー墨出器」と同じコンセプトを持たせたデザインシリーズです。
このスタイリングは、電動ドライバーの「NEXT STANDARD」を目指したデザインです。
今までのドライバーのスタイリングは、いかにも建築工具というような、いわゆる「ロボっぽい」、男性的なデザインが主流でした。
今回のリニューアルでは、そのようなデザイン路線ではなく、よりニュートラルで、よりユニセックスで、よりスタンダードなスタイリングを提案しています。
以前までは、ユーザーである工事施工者やDIYコンシューマーといえば男性がメインでしたが、今や女性の施工者も見受けられるようになっています。つまり、ドライバーのデザインが男性的である意味は、すでにありませんでした。
インテリアデバイスやウェアラブルデバイスに見られる「スタイリング的な進化」を、工具であるドライバーにも適応させたデザインです。意味の伴わない凹凸やクリアランスなどは究極的に撤廃し、ユーザビリティを追求することで、ミニマルデザインへと変化させ、結果的にニュートラルでユニセックスなデザイン、つまり男性でも女性でも使いやすいようなデザインへと昇華しました。
さらに、バッテリー容量や締め付けトルクなどの機能面でも妥協なく進化させ、使いやすさを徹底的に追求しました。
クライアントの既存の電動ドライバーをはじめとする工具は、すでに市場の大きなパーセンテージを占めていて、業界を先導する企業としてのポジションを確立していました。
そんなクライアントだからこそ、次世代の電動ドライバー、ひいては工具の新しい価値を生み出すことが可能であり、そして重要であると考え、既定路線ではないデザインの提案に至りました。